134)肩コリの原因は、悪姿勢やストレスなど、血行不足が原因です。僧帽筋しっかり使えるようになることが大切。4本足の時は、歩くだけで僧帽筋が使えていたのです。


135)足のむくみが発生するようになったのは、二足歩行になったから。4本足では末端の血流を心臓に戻すまでの距離が2本足より短いということと、4本足の場合、後ろ足を蹴り上げて歩くことをしていたのに、2足歩行の場合そこまで使わなくても歩くことができるようになったからです。


136)4本足から2本足になったことで、134の肩コリ、135の足のむくみ以外に、腰痛、そして、難産になりやすくなったこと、さらに胃下垂になりやすくなったことが挙げられます。わんちゃんの胃下垂は聞いた事がないですものね。


137)人間の体のパーツの比重を知っておきましょう。体重に対して、頭は8%、腕は片腕6%、脚は片脚17%、体幹は46%と言われています。あくまでも目安ですが。


138)137を知っておくと、例えば、50kgのヒトの腕は片方で6%で3kg、すると上半身は66%だから33kg、前屈みで腰に負担がかかるということがわかります。子供をだっこながら掃除機をかけて腰を痛めたとか、本を読んでいただけなのに肩が凝ったとか、理由は見えてきます。


139)養生とは、今の自分の体の状態と生活の在り方と的確に判断することがスタート。そこから自分がどうありたいかを明確にして、改善回復につとめることです。


140)”上工治未病”(上工は未病を治す)という言葉が中国にあります。優れた医師は病気になってから治療するのではなく未病の段階で予防するという意味です。未病の段階で予防する為の薬は食事。これが食養生です。


141)漢方には薬食同源という考えがあります。食事には体の不調を治す薬効があるということです。


142)栄養学と食養生の違い。食べたものすべてが体内に吸収され栄養になると考える栄養学は、カロリー計算をして年齢や性別などから栄養バランスを割り出します。それに対して、個人によって消化吸収能力が誓うと考えるのが漢方。消化できなかったものは蓄積され病気の原因になると考えます。


143)漢方では、病気の発生原因について正気(免疫力)よりも邪気(病気を引き起こす原因)が勝った時に病気になると考えます。


144)143の原因は大きく分けて3つ。1つ目は内因(感情的変化)、2つ目は外因(気候的変化)、3つ目は1と2以外の生活の不摂生や過労、遺伝的要素です。


145)漢方では気候の変化を六気といい、「風・寒・暑・湿・燥・火」で表します。この六気に過不足がある場合、六気は病気の原因である邪気(病邪)への転じます。季節外れの異常気象でも転じます。


146)一汁三菜。ご飯にお味噌汁、焼き魚に煮物、お浸し、酢の物など、季節の旬の食材を使った和食の基本には、薬膳の理論がそのまま生きています。


147)146の一汁三菜の一例として、焼き魚に大根おろし。これは殺菌作用のある代行で魚の毒を消し、消化を促して腸内でたんぱく質が腐敗することを防ぐための知恵。おばあちゃんの知恵袋として言われていますね。伝統的な和食はにはトラブルを未然に防ぐための配慮があるのです。


148)食養生のポイントその1。よく噛んで食べる。唾液の分泌がよくなり消化吸収を促し、過食も防ぐことができます。体温アップにもつながります。


149)食養生のポイントその2。旬のものを選ぶ。季節にお野菜は栄養価が高く、その季節に起こりやすい症状を助ける働きを持っています。


150)食養生のポイントその3。冷たいものを避ける。冷たいものや生ものは胃腸を冷やし、消化吸収の妨げになります。新陳代謝や免疫力も下がるので、食べすぎると未病を引き起こしやすくなります。


151)食養生のポイントその4。食べる時間をきめておく。時間を決めておくことで、身体もあらかじめ消化液を分泌し、消化に備えるようになります。


152)食養生のポイントその5。お腹を空っぽにして寝る。夕食は寝る3時間前までに済ませることで身体の修復や成長が促進されます。


153)食養生のポイントその6。五味をバランスよくとる。